今回は、トップではなく下層ページに大量な悪質リンクがはられ、”ネガティブSEO”された場合の対処です。
検索エンジン上で運営するサイトに対して、短期間で大量の不自然な(問題のある)リンクがはられ”ネガティブSEO”を思しき行為を発見した場合、しかも発見したのが、トップではなく、下層ページだった時はどのような対処しなければいけないのか。
リンクを確認する
・トップのドメイン(www.a.com)をGoogleウェブマスターツールに登録した場合
Googleウェブマスターツールに登録し、
確認するサイトを選択し、右側のダッシュボードから「検索トラフィック」→「サイトへのリンク」で、「最も多くリンクされているコンテンツ」の下に表示されている「詳細」をクリックします。
クリックすると、トップ及び下層ページでリンクされているすべてのページが確認できます。なお、検索エンジンでインデックスされているサイトの全てページを表示するわけではありません。
こちらで、不自然な(問題ある)リンクがはられた下層ページをクリックします。
クリックすると、リンクされているドメインが表示されます。(全てではないです)
さらに、詳細にドメインのどのページからリンクされているのかを確認するには、調べたいドメインをクリックします。
クリックすると、リンクされているページが確認できます。こちらで表示されているページをクリックすると、リンクされているページへ移動できます。
このように、Googleウェブマスターツールで「リンクされているページ」を確認し、ある程度把握することができます。
ちなみに、「リンクされているすべてのページ」やより詳細なリンクされているページで、
サンプルリンクをダウンロードしようとしても、「www.a.com/page1.html」といった下層ページにリンクされているページをダウンロードできるわけではなく、www.a.com(ドメイン全体)のサンプルリンクがダウンロードされます。
外部リンクの数は、日々変動する可能性があり、定期的に最新のサンプルリンクをダウンロードしておいた方が、新しい不自然なリンクを発見する確率が上がりますので、「リンクされているすべてのページ」で、過去にはられたリンクを把握しつつ、「最新のリンクをダウンロード」して、最新のリンク等をスプレッドシート上に保存し、管理すると良いと思います。
(ネガティブSEO対処用シートURL:https://docs.google.com/spreadsheets/d/1P1ra9dI4AZ1jq-HVnjZBIkB55eSOKYuAV3NffDDd0oo/edit?usp=sharing )
※Googleウェブマスターツールからダウンロードしたリンクは、あくまでサンプルして公開しているものですので、検索エンジンが巡回した全てのリンクを公開してはいません。
・サードパーティ製の外部リンク調査ツールで確認する
・Open Site Explorer
URL:http://moz.com/researchtools/ose
・Ahref Site Explorer(ahrefs.com)
URL:https://ja.ahrefs.com/site-explorer/
・Bing – Webmaster Tools
URL:http://www.bing.com/toolbox/webmaster
・Majestic SEO
URL:http://www.majesticseo.com/
上記の、サードパーティ(第三者・外部)製の外部リンク調査ツールで調査することができます。サードパーティ(第三者・外部)のため、Googleウェブマスターツールからダウンロードできるサンプルリンクとは異なる恐れがあります。
Googleウェブマスターツールからダウンロードできたサンプルリンクよりも、より広範囲において不自然な(問題ある)リンクを発見できる可能性はあります。
Googleウェブマスターツールからダウンロードできたリンクとあわせて、スプレッドシートなどに保存し、管理しておくと良いでしょう。
下層ページに対して、ネガティブSEOと思しき行為が行われ、確実に対処するのであれば、手間にはなってしまうかもしれませんが、Googleウェブマスターツールと、サードパーティ製ツールを併用して活用して、否認ツール(https://www.google.com/webmasters/tools/disavow-links-main)されると良いでしょう。
・悪質なリンクが付いている下層ページを削除する
特定の下層ページに対して、ネガティブSEOと思しき行為がされ、最終的にどうしても、不自然な(問題ある)リンクを断ちたいというのであれば、特定の下層ページ(例:www.a.com/page1.html)を削除する方法もあります。
削除したページ内のコンテンツを、新しいページ(例:www.a.com/new1.html)に移動させる方法もあると思いますが、まったく同じコンテンツだと、ネガティブSEOは、そもそも検索エンジンにスパム行為を行っていると判断させて、順位を落とすため、コンテンツ内容を新しく書き換える必要があるかと思います。
場合によっては、特定の下層ページにrel=”nofollow”を指定し、robots.txtでロボットのクロールを禁止する方法もあるかと思います。
ただ、新しいページに移動させても、移動したページがターゲットにされる可能性もゼロではありません。
不自然な(問題のある)リンクが付いたままのページを定期的にリンク調査を行い、否認ツールで設定を行うか、新しいページに移動させるか、これはサイト運営者次第になってくるのではないかと思います。
検索者に対して公開しなくても問題ないと運営者が判断したのであれば、そのままページを削除することもできます。
・下層ページに悪質なリンクがつくと、ドメイン全体に影響を受けるか?
特定の下層ページに対して、不自然な(問題のある)リンクが付いた場合の懸念として、下層ページの影響が全体に及ぶ可能性、があるのかということです。
Google手動によるスパム対策であれば、ドメイン単位で行われることがありますので、可能性としてはゼロではないと言えます。(参考:http://www.seotemplate.biz/blog/penalty/10383/)
ゼロではありませんので、Googleウェブマスターツールやサードパーティ製ツールで、リンクがはられているを確認し、否認ツールでの設定や、法的な手段をとり、削除されると良いです。
トップのドメイン(www.a.com)に、ネガティブSEOを思しき行為がされ、順位が落ちたのであれば、最悪の場合として、ドメインを捨て、新しくサイトを作り直す必要も出てくるかもしれません。特定の下層ページがターゲットにされたのであれば、ページを切り離して、コンテンツを新しく書き換えた上、公開するといった手段も選択の1つとしてあるかと思います。
他の手段をとってしまうと、思ったよりも手間になってしまうこともあるかもしれませんので、1番良いのは定期的にリンクを調査して、否認ツールの設定を行うことではないでしょうか。
不自然な(問題ある)リンクをはった者を特定し、法的な手段によって、削除してもらうといったことも可能ではありますが、特定するのが困難な場合もあるので、難しいといえるでしょう。
平穏にいきたいものですが、検索エンジン上でサイトを公開するということは、他からも見える環境におくことになりますので、どこでどのように、「競合だ」と判断されないとも限りません。くわばら、くわばら。
ネガティブSEOにより、検索順位が落とされないように、検索エンジンは取り組んでいるので、頑張ってもらいたいところです。
コメント