2013年3月14日に京都市中京区にある京都国際マンガミュージアムで開催している「寺田克也 ココ10年展」に行ってきました。
寺田克也とは誰か?
知らない方も多いと思いますので、まずは寺田克也氏の紹介から。
寺田氏は岡山県出身のイラストレーター、漫画家です。
代表作は漫画であれば「西遊奇伝大猿王」。
現在、ウルトラジャンプで展示会中ということもあり短期連載中です。
イラストの場合はバーチャファイター2(キャラクターデザイン)、探偵 神宮寺三郎(キャラクターデザイン)です。
他にも仮面ライダーW(クリーチャーデザイン)やBLOOD THE LAST VAMPIRE(アニメ)などがあります。
現在は東京を中心に海外でも活躍しています。
この方の特徴としては、アナログではなくほとんどデジタルでイラストを描きます。
デジタルはカナダに本社があるコーラル社から発売されているペイントソフト「Painter」を主に使っています。
アナログで描く場合は、下書きをしないこともあり頭の中にイメージを浮かばせて描いています。
デジタルは下書きをせずにイラストを描く場合があります。
Youtubeでこのような動画が公開されています。お時間のある方は一度ご覧になってください。
動画をご覧になられてお分かりの通り、ものすごい画力があります。
これ以外に寺田氏の作品がみたい時は公式ホームページへ訪れてみてください。
ちなみに寺田氏は暇さえあればスケッチブックにラクガキをしているようです。
(ラクガキをする場合はこのマルマンのクロッキーブックを使っているようです)
公式ホームページ内にある「terra’s sketchbook」ではラクガキなどが一部見れます。
このラクガキが寺田氏の画力に繋がっていると考えられます。
ココ10年展
ここから京都国際マンガミュージアムでの「ココ10年展」の話になります。
ココ10年展は2013年3月16日から開催されています。
私は大阪に住んでいるので、初日に行こうと思えば行けたわけです。
なぜ、24日に行くことにしたのか。
24日に「寺田克也とココ10年を語る」という題で寺田氏本人がトークショーをするのを知ったからです。
トークショーがあることを知り「是非、行きたい!」ということになり、当日は早朝から支度を行い一路京都を目指しました。
京都国際マンガミュージアムの開館は午前10時からなのですが、9時30分頃には最寄り駅前に着く。
さすがにまだ開館前だし誰も並んでいないだろうと高を括っていました。
しかし、ミュージアムの門前には既に多くの人が並んでいる光景が目の前に….。
トークショーの先着は250名で私の見た限りでは200名以上は既に並んでいそうな感じだったので、これは「トークショーに参加することができるのか?」と不安になる。
トークショー以外にも先着50名まで参加できるサイン会もあったので、こちらも参加したかったのですがどうなるか心配だった。
渋々トークショーの参加希望者の列に並んで少しずつ門の前に近づいてきたところで、ミュージアムの方が門の前まで出てきて先着50名のサイン会の受付が終了したというアナウンスがありました。
「がーん…..」
とても残念でしたが、なんとかトークショーの入場整理券だけはゲットできればいいとサイン会に諦めをつけて先へと進んでいく。
ようやく入場券を購入し館内へ入る。
館内へ入るとミュージアムの方からトークショーの入場整理券をゲットすることができました。
ゲットできた時はかなり嬉しかったです。
興奮さめやらぬ中、手に入れた入場整理券を片手に寺田克也氏の作品が展示してあるギャラリーへ向かう。
展示ギャラリーへ着くと、せっかく持ってきたデジカメで写真を撮りたかったのですが基本的に撮影はアウト。
1枚だけ撮影許可が出ているイラストがありましたのでここで掲載しておきます。
このイラストの他にも、寺田氏がここ10年で描かれた作品が展示しています。
襖1枚に1つのイラストが印刷されているため、見やすくて絵の迫力が伝わってきました。
作品を展示しているだけでなくライブドローイング動画が見れるコーナーもありました。
展示ギャラリー近くではこのような新聞も無料で配布されていました。
作品を見終わり、ミュージアムの入口に戻ると寺田克也氏のグッズが販売されていました。
せっかく展示会に来たので、ココ10年展の図録と西遊奇伝大猿王のポストカードを購入しました。
トークショー
トークショーは午後2時からスタートだったため、それまではかなり時間がある。
京都国際マンガミュージアムは再入場もOKだということで、一旦外に出て付近を散策することにしました。
あとで気付いたのですが、ミュージアムは庭があります。
庭では館内に置いてあるマンガを自由に持って出れます。
トークショー当日は天気が良かったので、このように庭でマンガを読んでおられる方が多かったです。
庭でマンガを読んで休日は時間を潰すのもありです。
私はミュージアム付近をぶらついてそろそろトークショーの時間だなと思い戻ってみると既に並んでいる方たちがいました。
整理券をもらった順番に呼ばれ、トーク会場へと入り寺田氏の登場。
2時になり寺田氏とこの展示会監修の伊藤ガビン氏が登場し、トークショーが開始された。
ショーの内容は「ココ10年展」をする上での裏話や寺田氏の学生時代の話などが中心。
「ココ10年展」というのは寺田氏がカレー好きということで、カレーハウスの「ココイチ」からきているそうです。
面白エピソードもあり、会場は笑いに包まれる場面もありました。
さらに寺田氏と伊藤氏が対談する中で寺田氏がトークの合間合間でデジタル作画の実演も行われてました。
寺田氏の実演が見れる機会はあまりないので、とても良かったです。
面白い話だけかと思うと真面目な話もあったりで、私としては満足のいくトークショーだった。
トークショー終了後にはサイン会があったようですが私は参加できませんでした(涙)
感想など
今回「寺田克也 ココ10年展」へ行きましたが、私は寺田氏の大ファンであり関西方面で寺田氏が展示会を行うことは少ないです。
それだけに行けて良かったです。2013年6月30日まで開催しているのでまた行きたいなという思いになりました。
実は数年前に東京で行われた寺田氏のサイン会にも大阪からわざわざ参加したことがあります。
それぐらいファンなのですが、私が影響を受けた人物でもあります。
高校3年生の頃の話になりますが、当時私は進路に迷っていた。
特にしたいこともなかったのですが、パソコンが好きでネットサーフィンをよくしていました。
そんな時に寺田克也氏のホームページを見つけました。
訪れてみると、自分が今まで生きてきた中で見たこともないイラストがそこにはありました。
こんな上手いイラストの描ける寺田克也氏とはどんな人物なのか気になった私はネット上でいろいろと調べていました。
「ラキガキング」という寺田氏の作品集があることを知り、買ってみることにしました。
購入後、さっそくこの本を手にとって見てみると私は驚愕しました。
ラクガキではあるんですが、ラクガキというレベルを超えているものがそこにはありました。
その後、私はほぼ毎日食い入るようにラクガキングばかりを眺めていました。
自分もラクガキングに載っているようなイラストやラクガキが描きたいという思いが強くなり、イラストレーションを学べる専門学校を探すようになりました。
探していると大阪にデザインの専門学校があり、そこではイラストレーション学科があるので入学することにしました。
寺田氏の影響で専門学校においてイラストレーションを学ぶ。
当時の私は専門学校に入るまでイラストをほとんど描いたことがなく下手くそであり悩んでいました。
この悩みを寺田氏のホームページに記載されていたメールアドレスに送信をしてみることしました。
正直返信なんてあるかもわかりませんでしたが、送信してから数時間後に返信メールが返ってきました。
メールを読んでみると、とても勇気付けられる内容となっていました。
またこれからも頑張っていこうという気になりましたが、専門学校を卒業した私は理想と現実の違いなどによりイラストレーターの道は諦めることにしました。
イラストレーターの道は諦めた今でも、イラストレーションを見るのは好きです。
現在描くことはほとんどしてませんが、また描きたいという気持ちはあります。
(これは数年前に描いたものです。私は大友克洋さんのファンでもあります。)
今でも先程のメールをたまに読み返したりしています。
「今日からプロって言えば、その日からプロ」、「なるのは簡単だけど、その先をどうするか」
このことはイラストレーターだけに当てはまるものではないと私は思っています。
自分が業界でプロになった時にどのような意識でいなければならないのかを考えさせられます。
メールを読んでいるとうまくなるためにはやり続けなければならないという気持ちにさせてくれます。
この気持ちが今でも自分の中にあるから、再び検索エンジン最適化のブログを立ち上げたというのも理由に入ります。
私にとってかなりの影響を与えた寺田克也氏はこれからもファンであり続けたいです。
この方を知らなかったら、デザインの専門学校に入学することもなく、専門学校に通うために大阪で住み始めてからお会いした方たちとも出会うこともなかったはずです。
人一人が与える影響力とは凄まじいものを感じます。
最後に寺田克也と直接話したことがあるのは1度だけですが、本当にお会いして良かったです。
コメント
すんません。メールは個人的なやりとりなので
公開は相手の許可が必要なんですよ。
そのメールアドレスももう使ってませんし
よかったらメール部分削除しておいてもらっていいですか?
寺田
寺田克也さんへ
そんなこととは知らずに勝手に公開して申し訳ありませんでした。
メール部分は削除させて頂きました。
誠に深くお詫び申し上げます。
あ、展示に来ていただいたことには大感謝。ありがとうございます!